インプラント治療には、さまざまな用語があります。
多くは専門用語のため、聞いてもよく分からないという方が多いのではないでしょうか。
それぞれの用語にどのような意味があるのか、一つひとつ丁寧にご説明させていただいていますが、一度聞いただけではなかなか覚えにくいと思います。
分からなくなったらぜひ当ブログを読み返していただき、理解の一助としていただければと思います。
目次
■インプラント検査に関する用語
◎CT撮影
CTとは、コンピュータ断層撮影の略で、撮影で得たデータを処理して断層写真を得るための装置です。
医科の分野ではよく使用されるCTですが、歯科にも専用の「歯科用CT」という装置があります。
インプラント治療の際に、骨の厚みや深さ、周りの組織の状態を3Dで把握するために撮影します。
2Dの通常のレントゲンでは得られない正確な情報を得ることができます。
過去の記事:インプラント治療における歯科用CTの重要性
■インプラント本体の用語
◎フィクスチャー
フィクスチャーは、人工歯根、インプラント体とも呼ばれます。
歯槽骨に穴をあけ、その部分に埋め込む、歯根と同じ役割をする部位です。
当院ではオステムインプラントを使用しています。
過去の記事:オステムインプラントとは?メーカーで何が違う?
過去の記事:インプラントの構造について
◎アバットメント
インプラント体と、上の上部構造(人工歯)を繋いでいる接続部の部分をアバットメントといいます。
このアバットメントがインプラント体にもともと一体化している1ピース型もあります。
手術の回数を減らせるなどのメリットがあります。
◎上部構造
上部構造とは、人工歯部分のことをさします。
フィクスチャー、アバットメントは外から見えませんが、この上部構造は外から見える部分です。
色や形をその方の口腔内に合わせてお選びいただけます。
■インプラント骨造成に関する用語
◎GTR
歯槽骨がなくなってしまった部分に特殊な膜と骨造成剤をいれ、骨の造成を図るための処置です。
骨がないと言われた方もこの処置を行えばインプラント手術を行える可能性があります。
◎サイナスリフト
上顎にインプラントを入れるさい、骨が足りない部分を補うための処置です。
歯肉を切開し、骨充填剤を入れます。
比較的多くの骨が欠損している方に適応されます。
過去の記事:インプラントと骨造成について
■インプラントを利用した義歯に関する用語
◎ロケーター
ロケーターとは、ロケーター義歯とも呼ばれる、インプラントを利用した義歯です。
インプラントを埋入した後に、その上に義歯とくっつく留め具を装着し、義歯を安定させます。
◎オールオン4
オールオン4はロケーター義歯と違い、固定式の装置になります。
片顎全て歯がない場合に、最低限4本のみのインプラントを埋入し、その上に義歯を固定して使います。
過去の記事:オールオン4とは
■その他覚えておきたい用語
◎ガイド
インプラント手術をする時にどの位置にインプラントを埋入するか知るための装置です。
手術中に歯肉にかぶせて使用します。
◎インプラント周囲炎
インプラントの周囲には、天然歯と違い歯根膜という膜がありません。
そのため、炎症が起こると早急に波及しやすいという特徴があります。
この状態をインプラント周囲炎といいます。
インプラント周囲炎はインプラントの早期脱落につながりやすいため、注意が必要です。
過去の記事:インプラント周囲炎に注意!脱落の原因になることも
【さまざまなインプラント用語があります】
インプラント用語はたくさんあり、少し覚えにくいかもしれません。
しかし、基本的なところだけでも知っておけば、安心して治療を受けられるのではないでしょうか。