インプラントは大きな外科処置をともないます。

そのため、処置後の食事はどうしたら良いのか悩んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インプラント手術後も、抜歯などと同じように食事を摂ることは可能です。

しかし、通常の抜歯と違い、人工歯根が埋入されていることから、人工歯根にダメージを与えないような食事の摂り方が必要となります。

インプラント手術後の食事について解説します。

■インプラント手術直後

◎3時間程度は飲食禁止

麻酔の効果が残っていると感覚がないため、歯肉を噛んでも気づかないなどで、けがの危険があります。

また、口を閉じたと思っても上手く閉じられておらず、飲食物がこぼれることもあるので注意しましょう。

３時間程度様子を見て、感覚が戻れば飲食を再開して大丈夫です。

■インプラント術後2日～3日に適した食事とは？

◎ゼリー飲料など

術後2日～3日は、市販のゼリー飲料、ヨーグルトなどが手元にあると安心です。

あまり噛まずに基本的な栄養を摂取できるものを準備しておくと良いでしょう。

◎お粥やスープなど

もし自炊をされる場合はお粥やスープ、うどんなど刺激のないものを選びましょう。

特に数本のインプラントを埋入した場合、左右両方同時に行った場合などは注意が必要です。

■1週間ほど控えたいもの

◎刺激の強いもの

1週間程度は、香辛料のきいた辛い物、極端に味付けの濃いものや熱いものなど、刺激の強いものは避けた方が無難です。

出血や腫れの原因となってしまうことがあります。

◎粘着性の高いもの

飴、キャラメルなどの粘着性の高い食べ物にも注意が必要です。

特に仮歯を付けている場合はとれてしまう原因にもなります。

◎固いもの

ナッツ類やせんべいなどの硬いものも避けましょう。

また、意外にダメージとなってしまうのはパンなどの柔らかそうでいて力がかかる食べ物です。

パンは小さく切ってスープに入れ、ふやかして食べるなど工夫しましょう。

◎アルコール

アルコールも1週間程度控えましょう。

アルコールを摂取すると血流が良くなり、出血の原因になります。

◎片側で噛む

術後1週間程度はインプラントを入れた方と反対の歯で食事を噛むようにしてください。

■その他気をつけたいこと

◎禁煙がベスト

喫煙するとニコチンの影響で血管が収縮します。

これによりインプラントと歯槽骨の結合に影響が出る可能性があります。

また、たばこを吸っていると、歯周病が進行しても気づきにくくなるというリスクもあります。

インプラント埋入前後だけ禁煙する方もいらっしゃいますが、インプラント治療を受けたい方は禁煙するのがベストといえるでしょう。

◎食事後の歯磨きの仕方

インプラント周りに汚れがたまると感染を起こしやすいため、清掃をきちんと行うことが大切です。

しかし、手術後1週間までは縫合糸があるため、ひっかかってしまうリスクも考えられます。

翌日には再開が可能とされていますが、充分注意して、柔らかい歯ブラシで周りから磨くようにしてください。

1週間経って抜糸した後は少しずつ普段通りの歯磨きに戻していきましょう。

【インプラント後の食事は適したものを選んで】

インプラント手術後は1週間程度柔らかいものや刺激の少ないものを選んで食べるようにしましょう。

特に術後すぐは栄養バランスの取れたゼリー飲料などが手元にあると安心です。

自炊する場合は味の薄いお粥やスープ、うどんなどがおすすめです。

1週間経ったら、様子を見ながら少しずつ通常の食事に戻します。

術後の期間を丁寧に過ごし、インプラントがしっかり口腔内に定着するようにしましょう。

インプラント手術後の食事の摂り方について知りたい方はお気軽にご相談ください。