インプラント治療は、失った歯を補うための良い方法であり広く行われていますが、インプラント治療に対して、年齢に関する疑問を抱く方も多いでしょう。
この記事では、インプラント治療の年齢制限について詳しく解説し、下限や上限の有無、さらにインプラント治療が多い年齢層や治療を受けられない例についても紹介します。
目次
■インプラント治療に年齢制限はある?
◎子どもの顎の成長が終わっていることが条件
インプラント治療は顎の骨に人工歯根を埋め込むため、骨がしっかりと成長し終わっていることが重要です。
そのため、成長期の子どもにはインプラント治療は適していません。
顎の骨が完全に成長するのは一般的に18歳前後とされていますが、個人差があるため歯科医師の判断が必要です。
成長が終わらないうちにインプラントを埋め込むと、歯並びや顎の形が変わってしまうリスクがあるため、慎重な検討が必要です。
◎年齢の上限は基本的になし
一方で、インプラント治療に明確な年齢の上限はありません。
50代、60代、さらには70代以上の方でも、骨の状態や全身の健康状態が良好であればインプラント治療を受けることができます。
実際インプラントを希望する患者様の多くは、中高年層に集中しています。
義歯に不満を感じている方や、他の治療法が難しいと判断された場合に、インプラントは有効な選択肢です。
■インプラント治療が多い年齢層
◎40代から60代が多い
インプラント治療を受ける人の多くは40代から60代の方々です。
この世代は、仕事や生活の中で見た目や機能面を重視し、失った歯をしっかりと補いたいというニーズが高いです。
特に、部分入れ歯やブリッジと比較して、インプラントは見た目が自然で天然歯と同じように噛むことができることから、人気が高まっています。
◎70代以上でも増加中
また、70代以上の方でもインプラント治療を選択するケースが増えています。
義歯が不安定で食事がうまくできない、長年の歯の欠損を補いたいという理由から、インプラントが選ばれることが多いです。
年齢に関係なく、自分の歯と同じように使えるインプラントは、高齢者にとっても魅力的です。
■インプラント治療ができない場合もある
◎骨の状態が悪い場合
インプラント治療では、人工歯根をしっかりと支えるために、十分な骨の量が必要です。
長期間歯を失ったままにしていると、顎骨が吸収されて薄くなり、インプラントを支えるのが難しくなります。
こうした場合、骨の移植や骨造成を行ってからインプラントを埋め込むことが可能ですが、それでも治療が難しいケースもあります。
◎全身の健康状態が悪い場合
糖尿病や心臓病などの慢性疾患がある場合、インプラント治療でリスクを伴うことがあります。
このような場合、インプラント治療が適しているかどうかは、医師と相談して慎重に判断する必要があります。
◎口腔内の衛生状態が悪い場合
歯周病が進行している場合や、口腔内の衛生状態が悪い場合、インプラント治療が成功しにくくなることがあります。
インプラントは周囲の組織としっかりと結合する必要があるため、歯肉や骨が健康であることが前提となります。
口腔ケアが不十分だと、治療後にインプラント周囲炎などのトラブルが発生するリスクが高まるため、治療前にしっかりと歯周病治療を行うことが重要です。
【顎の成長が終われば基本的に上限なく受けられる】
インプラント治療に年齢制限は基本的にありませんが、顎の成長が終わっていることが条件となるため、子どもには不向きです。
逆に上限はなく、高齢者でも骨や健康状態が良好であれば問題なく治療が行えます。
40代から60代の方が多いですが、70代以上の方でもインプラントを希望するケースが増えています。
年齢に関わらず、インプラント治療を検討する際には、まず歯科医師と十分に相談し、自分に合った治療を選ぶことが大切です。