インプラント治療の豆知識 COLUMN

大人になっても抜けない乳歯(大人乳歯)とは? そのまま放置しちゃだめなの?


乳歯は子どもの頃に永久歯へ生え変わりますが、中には大人になっても乳歯が残っている方がいらっしゃいます。これを大人乳歯や晩期残存乳歯と呼びます。


「大人なのに乳歯が残っていて大丈夫?」と不安に思う方もいるかもしれません。痛みがないとそのまま放置してしまう方もいますが、大人乳歯には注意点もあります。


今回は、大人になっても抜けない乳歯の原因や寿命、放置するリスクについて解説します。


■大人乳歯とは

◎永久歯がないため乳歯が残る状態

大人乳歯とは、本来子どもの頃に永久歯へ生え変わるはずの乳歯が、大人になっても抜けずに残っている状態のことをいいます。


大人になっても乳歯が抜けない一番多い原因は、その下に永久歯が存在しないことです。これを「先天性欠如」といい、生まれつき永久歯の本数が少ない状態です。


永久歯がない場合、乳歯は自然に抜けるきっかけがないため、そのまま大人になっても残ることがあります。特に多いのは前から5番目の歯(第二小臼歯)の部分です。


そのため、大人乳歯がある場合は、まずレントゲンで永久歯があるかどうかを確認することが重要になります。


■大人乳歯の特徴

◎歯が小さい

乳歯は永久歯よりもサイズが小さく、丸みのある形をしています。そのため、歯並びの中に小さい歯がある場合、大人乳歯の可能性があります。


◎歯の色が白い

乳歯は永久歯よりも歯の表面のエナメル質が薄く、白っぽい色をしています。周りの歯より白い歯が1本だけある場合は乳歯の可能性があります。


◎根が短い

乳歯は永久歯と比べて歯の根が短く、構造的に弱い歯です。そのため、大人になってから徐々にグラグラしてくることがあります。また、レントゲンで見ると永久歯よりも根が細く短いことが確認できます。


■大人乳歯はいつまで使える?寿命は?

◎長く使えることもあるが一生ではない

乳歯は永久歯よりも小さく、根も短く、歯の構造も弱いため、永久歯のように一生使い続けられない場合があります。


個人差はありますが、20代〜40代くらいでグラグラして抜けてしまうことも。中には50代以降まで使える場合もありますが、永久歯と比べると寿命は短い歯といえます。


また、乳歯はむし歯や歯周病の影響を受けやすいため、お口の環境によって寿命が大きく変わることもあります。


大人乳歯が問題なく使えている場合、すぐに抜歯する必要はありませんが、将来的に歯を失う可能性があることを前提に考えておくことが大切です。


■大人乳歯を放置するリスク

◎歯が割れたり抜けたりする

乳歯は永久歯よりも弱いため、むし歯や歯ぎしり、噛み合わせの力などによって割れたり抜けたりすることがあります。抜けてしまったあとは放置すると様々なトラブルがあるため、その部分の治療が必要になります。


◎歯並びや噛み合わせが悪くなる

大人乳歯が抜けたまま放置してしまうと、周りの歯が倒れてきたり、噛み合わせが変わったりすることがあります。これにより、歯並びの乱れや顎関節への負担が出ることもあります。


◎むし歯や歯周病になりやすい

乳歯はエナメル質や、その内側の象牙質が薄いため、むし歯になりやすい歯です。

また、歯の根が短いため、歯周病が進行すると歯が抜けやすいという特徴もあります。

そのため、大人乳歯は永久歯以上に丁寧なケアと定期検診が重要になります。


【大人乳歯は定期的なチェックが大切】

大人乳歯はすぐに抜かなければならない歯ではありませんが、永久歯よりも弱く、寿命が比較的短い歯です。そのため「今は使えているから大丈夫」と放置するのではなく、将来的にどうするのかを考えておくことが大切です。


レントゲンで永久歯があるのかないのか、歯の根の状態はどうかなどを定期的に確認しながら、長く使えるように管理していくことが重要です。


また、将来的に乳歯が抜けた場合の治療方法についても、あらかじめ歯科医院で相談しておくと安心です。次回の記事では大人乳歯の治療法についてご紹介する予定です。ぜひあわせてご覧ください。



東岡崎ジョイ歯科
歯科医師
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