歯周病は歯を支える組織に炎症が生じる疾患で、放置すると歯の喪失につながります。
歯周病は進行がゆっくりで、初期段階では気付きにくいことが多いですが、進行すると日常生活に大きな影響を及ぼします。
そのため、歯周病の予防と治療は非常に重要です。
インプラント治療は歯を失った後の選択肢として有効ですが、歯周病による顎骨の吸収を防ぐ効果もあります。
その効果と注意点について、詳しく解説します。
目次
■歯周病について
◎歯周病の進行とその影響
歯周病は、歯を支える組織である歯肉や骨に炎症が起こる疾患です。
初期段階では歯肉炎と呼ばれ、歯肉が赤く腫れ、出血しやすくなります。
進行すると歯周炎となり、歯を支える骨が徐々に破壊され、最終的には歯がぐらつき、抜け落ちることもあります。
この歯槽骨の吸収が、歯周病の大きな特徴です。
また、歯周病が進行すると口臭などのその他の症状も起こることがあります。
◎歯周病のリスクファクターと生活習慣
歯周病のリスクを高める要因は多くあります。
まず、最も一般的な要因は不十分な口腔ケアです。
適切なブラッシングや歯間の清掃をきちんと行わないことで、歯垢(プラーク)が蓄積しやすくなり、歯周病菌が増殖します。
これにより歯周病が発生し、進行します。
また、喫煙も大きなリスクファクターの一つです。
さらに、喫煙や糖尿病などの全身疾患、ストレスなども免疫系に悪影響を及ぼし、歯周病の進行を助長する要因となります。
■インプラント治療のメリットと顎骨への影響
◎インプラント治療とは?
インプラントは、人工歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯冠を装着することで、自然な見た目と機能を回復する治療法です。
インプラントのメリットは、失った歯を補うだけでなく、顎骨に適度な負荷をかけることができる点にあります。
◎なぜインプラントが顎骨を守ることにつながるの?
通常、歯が失われるとその部分の顎骨が使われなくなり、骨が減少することがあります。
これを骨吸収と呼びます。
インプラントを埋入することで、この骨吸収を防ぐことができます。
顎骨内にインプラントが埋入されていることで、刺激が直接加わり、その刺激により歯槽骨の増生が促進されます。
この直接的な刺激がないと、歯槽骨の増生は起こりにくいため、これは入れ歯やブリッジにはないインプラントの特徴です。
適度な負荷がかかることで、顎骨は健康な状態を保ちやすくなり、顔の輪郭の変化などを防ぐことができます。
◎歯周病が治癒するわけではないことに注意
インプラント治療は失った歯を補う優れた方法で、顎骨の吸収を防ぐ効果がありますが、歯周病自体が治癒するわけではありません。
歯周病にかかっている場合、まずはその治療が最優先されます。
インプラントを行う前に歯周病をしっかりと治療し、口腔内の健康を回復させることが重要です。
また、インプラントを埋入した後も、定期的なメンテナンスと適切な口腔ケアを続けることが必要です。
歯周病が再発すると、インプラントの脱落など、悪影響を及ぼす可能性があるため、予防とケアをしっかり行うことが大切です。
【インプラントは歯槽骨にとって良い効果がある】
歯周病の進行を防ぐためには、早期の発見と適切な治療が不可欠です。
インプラント治療は失った歯を補いながら、歯周病などによって失われた顎骨の健康を維持するための有効な治療法です。
入れ歯やブリッジにはない効果があるため、この点も考慮して補綴治療を選択すると良いでしょう。
インプラント治療を受けることで、食事や生活の質が向上し、長期的な口腔の健康を保つことができます。
インプラント治療をご検討中の方は、電話・WEBからお問い合わせください。