インプラント治療は、失った歯を補うための優れた方法として広く知られています。
その高い成功率と耐久性から、多くの方がインプラントを選んでいますが、治療後に実際に天然歯と同じように噛むことができるのか、疑問に思われる方も多いでしょう。
特に、硬い物が問題なく噛めるのか、また噛む力がどれほど回復するのかは、患者様にとって気になる点かもしれません。
この記事では、インプラント治療後の噛む力について、そして注意すべき点について詳しく解説します。
目次
■インプラントで回復できるもの
◎噛む力が再現できる
顎の骨にしっかりとインプラントが固定されるため、天然歯とほぼ同等の噛む力を再現することが可能です。
インプラントが骨と結合することで、食事の際の噛む力をしっかりと伝えることができます。
◎食事の多様性を取り戻せる
インプラントを装着することで、噛む力が回復し、食事の多様性も取り戻すことができます。
入れ歯と異なり、ずれたり、外れたりする心配がないため、キャラメルやガムのような粘り気のある食品でも問題なく食べることができます。
食事を楽しむことができるようになり、食事の質が向上することは、健康全般にも良い影響を与えます。
■注意が必要なケース
◎硬すぎる食べ物への注意
インプラントは非常にしっかりと歯槽骨と結合していますが、天然歯と同じように、硬すぎる食べ物には注意が必要です。
例えば、氷、非常に硬いナッツなどは、インプラントに過度の負担をかけることがあります。
特に、インプラントが完全に定着する前の段階では、噛む力を適度に調整することが重要です。
◎定期的なメンテナンスが必要
インプラントは、天然歯よりも炎症の進行が早いため、天然歯以上の定期的なメンテナンスが欠かせません。
インプラントの周囲の組織を清潔に保つことで、長期にわたって快適に使用することができます。
歯科医師による定期的なチェックとクリーニングが、インプラントを長持ちさせる鍵となります。
また、噛む力が不均等にかかる場合は、早めに調整を行う必要があります。
■インプラントと天然歯の違いを理解する
◎感覚の違い
インプラントは天然歯に非常に近い機能を持つ一方で、完全に同じではありません。
例えば、天然歯には歯根膜という感覚器官があり、これが噛む際の力を感じ取りますが、インプラントにはこの機能がないため、微細な力の調整が難しい場合があります。
このため、最初のうちは少し違和感があることもあるかもしれませんが、次第に慣れる方が多いです。
◎寿命について知る
インプラントは10年以上と、長期間にわたって機能しますが、その耐久性を維持するためには適切なケアが必要です。
また「一生もの」と考える方もいらっしゃいますが、必ずしもそうでないケースもあることを理解しておきましょう。
しかし、丁寧にケアすると40年以上使用できたインプラントもあるといわれています。
お手入れが寿命に影響するのは天然歯と同じといえるでしょう。
【天然歯とインプラント、違いがあることを理解しよう】
インプラント治療後噛む力は回復し、天然歯に近い感覚で食事を楽しむことができます。
しかし、硬すぎる食べ物には注意が必要であること、定期的なメンテナンスと噛み合わせの調整が重要であることなど、天然歯よりも、より丁寧なケアが大切になります。
また、患者様の感覚の違いや寿命に関する理解も、インプラントの適切なケアに繋がります。
インプラントを検討している方や、治療後のケアについて疑問をお持ちの方は、ぜひ当院でご相談ください。
当院では、患者様の不安や疑問に丁寧に対応し、安心してインプラント治療を受けていただけるようサポートいたします。