抜けた、破折したなどの理由で歯を失ってしまうことは少なくありません。
歯はお口全体で28本あるため「1本くらい失っても大丈夫だろう」と考えていませんか?
歯は、1本1本がそれぞれ微妙に異なる役割を担っています。
その微妙に異なる役割をそれぞれがこなすことで、全体のバランスが取れるのです。
さまざまな口内トラブルのリスクを避けるため、1本であっても歯を失ったときは、早期に適切な治療を受ける必要があります。
では、歯を失った時はどのような治療を受ければ良いのでしょうか。
放置した時のリスクと合わせて解説します。
目次
■補綴治療とは
◎入れ歯
欠損歯を補う治療として代表的なものに、入れ歯があります。
入れ歯は1本の欠損歯から、無歯顎という全く歯がない状態まで、幅広く対応できます。
しかし、見た目が良くない、比較的噛む力を得にくい、部分入れ歯の場合は左右の歯に負担をかけるなどのデメリットもあります。
◎ブリッジ
ブリッジは欠損歯部分を左右の歯に橋を渡すようにして補う治療法です。
入れ歯よりは天然歯に近い噛み心地を得られますが、左右の歯を削らなくてはならないため、左右の歯が健全歯の場合は特にデメリットとなります。
◎インプラント
インプラントは歯槽骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯をたて、噛み合わせを回復させる治療法です。
左右の歯に負担がなく、歯槽骨全体で支えられているため、天然歯とほぼ同程度の力を得ることができます。
■欠損歯をそのままにしておくと
◎歯並びや噛み合わせが変わる
歯は押された方向や、隙間の空いた方向に移動するという特性があります。
そのため、隣り合う歯を失った歯は、その隙間したいして移動したり、倒れたりします。
歯が倒れてくると、横の関係としての歯並びが変わるだけでなく、縦の関係としての噛み合わせも崩れてきます。
また、噛み合う歯がない対合の歯も力がかからなくなったことによって伸びてくるというリスクがあります。
◎歯並びや噛み合わせが変わるのは一部だけではない
欠損歯があると、左右や上下の歯の歯並びや噛み合わせが変わるだけではありません。
1本失ったスペースに対して、歯の位置が少しずつずれることによって、お口の中全体の歯並びも変わっていきます。
◎顎関節症などのリスク
お口全体の歯並びが変わることによって、片側噛みになる、一部の歯が強く当たるなどすると、顎関節への負担となります。
顎関節に負担がかかり続けると、顎関節症になるリスクが上がります。
◎清掃面や消化などへの悪影響も
欠損歯があると、歯磨きがしづらい、食物をきちんと噛めないため消化に良くないなどのリスクもあります。
■補綴治療、インプラントがおすすめの理由
◎左右の歯に負担がない
歯を失ってしまった時は、インプラントがおすすめです。
インプラントは歯槽骨という骨に固定源を得るため、入れ歯やブリッジの様に左右の歯に負担をかけません。
◎見た目がきれい
インプラントは、見た目もきれいです。
人工歯部分の色や形は、患者様それぞれに合わせたものをご選択いただけるため、とても審美的です。
また、汚れがつきにくい素材を採用しているため清潔です。
◎天然歯と同程度の力で噛める
固定源を歯槽骨に求めるため、天然歯と同程度の力で噛めます。
【歯を失ったら、インプラント治療がおすすめ】
歯を失ったままにしておくと、さまざまなリスクがあります。
欠損歯部分を補う治療を補綴治療といいますが、補綴治療には入れ歯、ブリッジ、インプラントがあります。
インプラントは入れ歯やブリッジと違い、左右の歯に負担をかけることなく、噛み合わせや見た目を回復することができます。
歯を失ってしまった方、失ったままで放置している方は、ぜひインプラント治療を検討してみてはいかがでしょうか。