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オールオン4(All-on-4)の治療の流れについて


オールオン4(All-on-4)は、多くの歯を失った場合に短期間で回復するために設計されたインプラント治療法で、上下それぞれの顎に4本のインプラントを埋入し、固定式の人工歯を支える方法です。

従来のインプラント治療と異なり、少ないインプラント数で広範囲の歯を補うことができるため、治療期間やコストの面で優れています。


以前のブログはオールオン4の基本的な情報をお伝えしましたので、ここでは、オールオン4の治療の流れと治療期間について詳しく解説します。


■オールオン4の治療の流れ

◎1.初回相談と診断

最初のステップは、歯科医師とのカウンセリングと診断です。

現在の口腔内の状況をチェックし、患者様の要望に応じて、オールオン4が適しているかどうかを確認します。

CTスキャンやレントゲンを用いて骨の状態を精密に調べ、治療計画を立てるための情報を集めます。

顎の骨が十分にあるか、他に必要な治療がないかもここで確認します。


◎2.治療計画の立案と説明

診断結果に基づいて、歯科医師が具体的な治療計画を作成します。当院ではCTシミュレーションソフトを使用して、口腔内の状態を正確にシミュレーションした精密な治療計画のご提案をしています。

また、インプラントの埋入位置や角度、人工の歯のデザインなども決定します。

歯科医師から治療の流れや必要な回数、費用についても説明があり、患者様が納得してから次のステップに進みます。


◎3.手術とインプラントの埋入

治療計画に基づいて、4本のインプラントを顎骨に埋入する手術を行います。計画通りの位置や深さ、角度にインプラントを埋め込みます。

埋入後、場合によっては仮歯を装着します。


◎4.治癒期間

インプラント体が顎骨と結合するための治癒期間を設けます。

一般的には3〜6ヶ月程度が目安で、この間にインプラントと骨がしっかりと結合し、安定します。

この期間中は仮歯で過ごすことが多く、定期的に通院して経過観察を行います。

インプラント体と顎骨がしっかりと結合することで、長期間の安定した使用が可能になります。


◎5.最終的な人工歯の装着

治癒期間が完了し、インプラントがしっかりと固定された後、最終的な人工歯を装着します。

この人工歯は、患者様の口腔に合わせて歯科技工士が作製したもので、色や形が考慮された見た目も自然に仕上がった人工歯です。


◎6.定期的なメンテナンス

オールオン4を長期間、快適にお使いいただくためには、治療後も3~6ヶ月ごとに定期健診を受けていただくことがおすすめです。どんなに気を遣ったセルフケアでも落としきれない汚れがあるため、定期健診では歯のクリーニングを行います。

また、あわせて人工歯の調整なども行います。


■オールオン4の治療期間

◎装着まで約6ヶ月〜7ヶ月

オールオン4の治療期間は、インプラントの埋入から最終的な人工歯の装着まで約3〜6ヶ月が目安とされています。

治癒期間は個人差があるため、詳細は歯科医師と相談することが大切です。

治療の進み具合によっては、予定よりも早く治療が完了する場合や、少し長引くケースもあります。


■オールオン4治療の注意点

◎十分な顎骨が必要

オールオン4は少ないインプラントで広範囲を支えるため、顎の骨がしっかりしていることが重要です。

顎骨が不足している場合、骨移植などの処置が必要になることもあります。

初回の診断で骨の状態を確認し、必要な処置を施した上でインプラントを埋入します。


◎定期的なメンテナンスが必要

上述したように、インプラントには定期的なメンテナンスが大切です。

オールオン4の場合も汚れが溜まりやすいため、歯科医院での専用のケアが必要とされます。

定期的なクリーニングを行うことで、インプラントの長期的な安定性が保たれます。


◎生活習慣の見直し

喫煙や過度なアルコール摂取は、インプラントの結合を妨げる要因となるため、治療中および治療後には控えるのがいいでしょう。

また、歯ぎしりなどの癖がある方は、ナイトガードの使用を考慮することも重要です。


【流れを知って治療を受けよう】

オールオン4は、失った歯を短期間で回復できる画期的なインプラント治療法ですが、適切な治療計画とメンテナンスが必要になります。


治療の流れとしては、初回相談から最終ブリッジの装着まで、約6ヶ月〜7ヶ月程度かかるのが一般的です。

安定した治療結果を得るために、生活習慣の見直しや日々のケアも大切です。

オールオン4を検討している方は、歯科医師とよく相談し、自身に適した治療計画を立てることが成功への第一歩です。



東岡崎ジョイ歯科
歯科医師
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