無歯顎という言葉を聞いたことはありますか?
無歯顎とは文字通り、歯がない状態のことを指します。
上顎に歯が1本もない場合は上顎無歯顎、下顎に歯が1本もない場合は下顎無歯顎という呼び方をします。
無歯顎になる原因と、治療法について解説します。
■無歯顎とは
◎歯がない状態のこと
無歯顎とは歯がない状態のことです。
上顎の場合は上顎無歯顎、下顎の場合は下顎無歯顎という呼び方をします。
◎無歯顎の特徴
無歯顎の状態では、咀嚼機能が著しく低下します。
また、経年的に無歯顎の状態が続くと、顎堤という、歯槽骨による盛り上がりの部分が減少するなどの変化が起こります。
■無歯顎の原因
◎むし歯
むし歯は歯の喪失二大原因の1つです。
全体の30%程度が、むし歯によって失われた歯となります。
早い段階で治療できれば喪失を免れることができますが、神経を抜くほどむし歯になると、その寿命は大きく縮みます。
神経を抜いた歯は枯れ木が植わっているような状態のため、神経のある歯より10年も寿命が短くなるといわれています。
◎歯周病
歯周病も歯の喪失二大原因の1つです。
全体の37%程度が、歯周病によって失われた歯となります。
歯周病もむし歯と同じで早い段階で治療すれば喪失を免れることができます。
また、歯周病によって歯を失うということは、歯槽骨の吸収が進んでいるということでもあります。
そのため、顎堤がより平坦な状態で歯を喪失しているといえます。
顎堤の高さは義歯の吸着に大きく関係するので、歯周病によって高さが失われていると義歯の安定を欠くことがあります。
◎歯の破折
歯の破折も全体の18%程度を占めています。
事故などの外傷で破折が起こることもありますが、実は神経を取った歯が小さな力で割れてしまうこともあります。
この場合、歯科医院では「破折」とされますが、むし歯由来であると考えると、実際にはむし歯由来で歯を喪失する割合はもっと大きいと考えられています。
■無歯顎の治療法
◎入れ歯
無歯顎の治療法として、入れ歯が挙げられます。
古くからある治療で、保険診療と自費診療をライフスタイルによって選ぶこともできます。
◎オーバーデンチャー
最低2本のインプラントを埋入し、その上に入れ歯をかぶせる方法です。
顎堤が減ってしまい、顎堤だけでは入れ歯の安定が難しい方などにおすすめです。
通常の入れ歯と同じく自分で取り外して洗えるため清潔です。
◎オールオン4
オールオン4は、歯槽骨の4箇所にインプラントを埋入し、その上に固定式の人工歯をかぶせる治療法です。
オールオン4にはたくさんのメリットがあります。
・インプラントの埋入本数を減らせる
インプラントは通常喪失歯1歯に対して1歯埋入する必要があります。
しかしオールオン4なら4本のインプラントで無歯顎全部(上がどちらか)を補うことができます。
身体的な負担を減らせるだけでなく、金銭的な負担も大きく減らせます。
また、インプラントを埋入する場所を選べるので、一部骨のない箇所があっても骨がある場所にインプラントを埋入し、噛み合わせを回復させることができるケースもあります。
・入れ歯より安定感がある
インプラントを使って人工歯を安定させるため、とても安定感があります。
咀嚼機能の維持に大きく貢献するのがオールオン4です。
【無歯顎の方にはインプラントがおすすめ】
無歯顎の方、無歯顎で入れ歯をしているけど違和感がある方は、オールオン4を検討してみてはいかがでしょうか。
インプラントの埋入手術が必要ですが、4本から処置が可能なので、身体的な負担や金銭的な負担が比較的少なくなります。
無歯顎でオールオンフォーについて知りたい方は、ぜひ1度当院にご相談ください。