オールオン4は、少ないインプラントで喪失した歯を補い、嚙み合わせを回復させる方法です。
オールオン4は全てが人工の歯のため、むし歯にならず、お手入れは必要ないと考える方も稀にいらっしゃいます。
しかしオールオン4の治療後も、日々の歯磨きやお手入れを行うことはとても大切です。
この記事では、オールオン4を装着した後に必要な、歯磨きやお手入れの方法について詳しく解説します。
目次
■オールオン4後の歯磨きが必要な理由
◎インプラント周囲炎に注意
オールオン4は天然の歯と異なりむし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎や歯周病などのリスクはあります。
インプラント周囲炎は、インプラントの周囲の組織が炎症を起こし、最悪の場合インプラントが脱落する原因にもなる疾患です。
特に歯垢(プラーク)や歯石がインプラント周囲に溜まると、インプラント周囲炎になりやすく、天然歯の歯周病と比べると、とても進行が早いのが特徴です。
そのためオールオン4治療を行った後は、毎日の歯磨きと適切なメンテナンスが大切になります。
■オールオン4治療後の具体的なお手入れ方法
◎タフトブラシを使った細かい部分の清掃
通常の歯ブラシで磨いた後に、ワンタフトブラシを使用します。
タフトブラシはヘッドが小さく、狭い隙間や凹凸のある部分にも届きやすいため、オールオン4と歯肉の境目などが磨きやすいです。
薬局や歯科医院の受付などで購入することができるため、使用がおすすめです。
◎歯間ブラシの使用
より細かい清掃には歯間ブラシを使用しましょう。
細く奥まで届くのが特徴ですが、歯肉を傷つけないように注意して磨いてください。
◎抗菌効果のある洗口液の使用
抗菌効果のあるうがい薬を使用しても良いでしょう。
液体のため、インプラント周囲にも届きやすいです。
毎日の歯磨き後に抗菌効果のあるうがい薬で口をすすぐことで、細菌の増殖を防ぎ、口内内を清潔に保つことができます。
■オールオン4治療後の定期メンテナンスと歯科検診
◎3ヶ月~6か月ごとの定期検診の必要性
オールオン4の治療後には、最低でも3ヵ月~6ヵ月に一度、定期検診を受けましょう。
定期的な検診を受けていると、インプラント周囲炎の兆候などがあっても、すぐに対処が可能です。
進行が早いため、早期に発見して治療を行うことが大切です。
◎オールオン4を外してのメンテナンス
自宅での歯磨きではどうしても清掃が難しい部分があるため、オールオン4を外して清掃することが必要になります。
構造上、自宅だけでは完全にきれいにすることは難しいことも覚えておきましょう。
◎日常生活での注意点
オールオン4の手術をした後は、生活習慣にも気をつけましょう。
例えば、硬い食べ物をかじるとインプラントに負担がかかりやすいため、注意が必要です。
また、喫煙はインプラント周囲の歯周組織に悪影響を与えるため、禁煙もしくは減煙を心がけましょう。
喫煙による血流の低下は、インプラント周囲炎のリスクを高める原因となります。
よりよい生活環境で、免疫力などをしっかり保っておくようにしましょう。
【オールオン4にはしっかりとした毎日のお手入れが必要】
オールオン4は自然な見た目と咬合力を取り戻せる治療ですが、治療後も適切な清掃やケアが必要になります。
オールオン4は天然歯ではないためむし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎や歯周病といったトラブルのリスクは天然歯より大きくなります。
オールオン4を長く使うためには、日々の丁寧な歯磨き、タフトブラシやうがい薬を使用した自宅でのケア、定期的な歯科医院でのクリーニングがとても大切になります。
定期的に歯科医師のチェックを受けながら、快適にオールオン4を使い続けるためのケアを心がけましょう。